創健社&オーガニックガーデン通信

創健社からのお知らせとオーガニックガーデンの店長日記

2007-04-09

硝酸態窒素の水汚染

水道水の汚染や危険性について騒がれて久しくなります。
安心と安全を求めてペットボトルの飲料水を購入されていたり、家庭に浄水器を取り付けられている方も多いと思います。
先日、「食品と暮らしの安全」という月間の小冊子を読んでいて、水に関しての興味深い記事を見つけました。
全国各地の「日本の名水」や、ペットボトルのミネラルウォーターの中に含まれる硝酸態窒素の濃度を調べたレポートです。

硝酸態窒素とは、植物(農作物)が根から吸収する窒素のことで、リン・カリウムと並んで三大栄養素とも言われ、植物(農作物)の生育・生命維持に欠かせない大切な栄養素なのですが、収穫量を上げようと化学肥料の窒素を大量に投入すると問題が起こるようです。植物に吸収されずに土壌に残留した窒素は、地下水に流れ込んで汚染の原因となるからです。
日本の農村
硝酸態窒素は、通常摂取する程度では、特に人体に有害なものではないようですが、ヒトの体内で亜硝酸塩に変化すると、乳児のメトヘモグロビン血症という、死にもつながる酸素欠乏状態を引き起こしたり、強力な発ガン性物質であるニトロソ化合物の生成に関与していると指摘されているようです。
日本の清流

「食品と暮らしの安全」の調査記事では、「日本の名水100選」の採水地付近の水9つのうち8つが汚染されていました。
都会から離れた環境のよいと思われるところの「名水」も汚染されていたのに意外な感じがしたのですが、汚染原因が化学肥料の大量投与による地下水の汚染ということを考えると、田園地帯の「名水」が汚染されているということも納得がいきます。
また、全国各地の名水をペットボトルに詰めて市販されているミネラルウォーターに関しての調査でも、その多くが硝酸態窒素に汚染されていました。有名ブランドの多くの製品も汚染されています。ただ、ほとんどの製品は、健康に影響するレベルのものではありませんが、やっぱり気になります。
そのなかでも・・・ ここからは自慢です(^^)v・・・、当店で販売している早池峰霊水も調査リストに載っていたのですが、硝酸態窒素は不検出でした・・・ほっと一安心!
早池峰霊水

佐々長醸造 早池峰霊水 2L 336円

まぁ、こんなことで安心していても仕方ありません。大きな問題は、地下水を汚染させている化学肥料の使用ということです。
私たちは、どちらかというと農薬の危険性ばかり考えてしまいがちですが、化学肥料の使用が環境汚染の大きな原因になっていることにも憂慮しなければなりません。
それに、化学肥料を多く使っている野菜には、硝酸態窒素も多く含まれている可能性が高いのです。色の濃いほうれん草など、栄養が豊富なように思われますが、実は硝酸態窒素がとっても豊富・・・なんてしゃれにもなりません。
やはり野菜は、無農薬で化学肥料も使っていない有機栽培のものを選びたいですね。

郡上八幡
category店長のひとりごと  time14:57  authorOGmaster 

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